単の紬 [着物]
梅も漬けたし、梅雨ももう直前だし。そろそろ単でも縫うかな・・・
ちょっと遅いですね。汗
とある紬の反物を超廉価で買ってしまったので、単を縫いました。
これ、「結城紬織」と書いてありますが、本場の結城紬ではありません。汗
本物の場合は、まず、中央の女性は、「つくし」という道具から、糸をつむいでいる姿です。
さらに、本場結城紬は、地機(じばた)、高機(たかばた)、縮、平織りの区別が明示されています。
明らかに本場じゃないですね。笑 じゃあ、なんなんでしょう~
「本製品はのりぬき済みですので、このままお仕立ていただけます。」
と書いてありましたが、糊でごわごわなので、水洗いしました。汗
ちなみに、本場結城(平織り)は糸によりを掛けていないので、強く糊をつけて、織る時の摩擦に耐えるようになっているので、のりぬきしないと、本来の本場結城の風合いにはなりません。
前回の赤い縞紬で、絞っちゃいけないことがわかったので、水がぼたぼた落ちている状態でつるします。
半乾きになったら、布幅を出しながら、アイロンで地直しします。
ここまでが、一番大変です。汗
袖を縫いました。
単なので、肩当てといしき当てをつけます。肩当は背中心を縫って、後は切端を三つ折りにしてくけておきます。
生地は羽二重です。といっても、胴裏のあまりキレを使いました。正絹です。汗
背、内揚げ、肩当て、いしき当て、脇、衽、衿下、衿、掛け衿を縫って、裾をくけました。
・・・ふ~ 脇と衽は耳ぐけします。
単は、表に縫い目がでるので、結構気を使いますね。汗
別に作っておいた袖をつけて完成~
絹の単は、きっぱりしていますね。折り目も衿もきっぱりしています。(←わかります?)
模様的には、十字絣の地抜き立て湧とでも言うんでしょうか・・・または、地抜き網模様とか。
この紬、多分機械織なので、糸に”より”がかけられていると思います。
それでも、”甘いより”なので、かなりやわらかいです。
本場結城は、手でねじってつむいで、糸でくくって絣を施し、地機の場合は、腰で糸の調子を取りながら織っていくそうなのですが、完全に手作業のため、現在では年間に
2000反
しか、織られていないようです。”しか”って言うのもちょっと語弊がありますが、少し前は、もっといっぱい生産していたようなのです。
糊抜きした、本場結城は緯糸の関係で、真綿のような肌触りだと聞きました。私は、まだ本場結城を着たことがありませんが、これだけ手間がかかっていると、本当に、夢のような絹織物だなあ・・・と思ってしまいます。
共通テーマ:趣味・カルチャー
大人っぽいですね~♪
by nano (2010-06-12 15:01)
kojiさんの手がかかったら、みるみるうちに出来上がってしまいますね。うらやましいです。
by whitered (2010-06-13 00:30)
これだけの工程を、さらりとやってるのはスゴイですよね~
生地に対しても愛情持ってらっしゃる感じもしますねw
by Akira (2010-06-13 12:52)
nanoさん。
まいどです!コメントありがとうございます~!
はい。笑
女物の反物なのですが、布幅がぎりぎりあったので、買っちゃいました。
女性が着る場合はちょっと、大人っぽいかもしれないですね・・・
男が着る場合は、紺色なので、特に違和感もなく・・・
といった感じでしょうか。笑
by koji (2010-06-14 12:42)
whitered さん。
まいどです!コメントありがとうございます!
アハハ~そんなことないですよ。笑
写真は、そんなにとっていないんです。
縫い始めると、次々工程が進んでいくので、写真撮っている暇がなくて。笑
実際は、仕事の後に夜なべして、仕立て部分は1週間ぐらいかかりましたよ。
今は、”くけ台”のありがたさを、かみ締めています。笑
by koji (2010-06-14 12:45)
Akira さん。
まいどです!コメントありがとうございます!
ふふふ、さらり、というわけでもないんですよ。
布を洗うのは、いまだに冷や冷やしてやっています。
取り返しのつかないことになりそうで。
絹は、お蚕さんの命を貰っているから、特に・・・
縫い物は、最近の生活で、唯一無心に打ち込めることなので、
リラックスの助けになっていますよ~(^o^)丿
by koji (2010-06-14 12:49)