SSブログ

五泉縮緬 [着物]

着物屋の廉価コーナーで、白生地の縮緬を見つけました。端には五泉と金で捺印されていました。

私は知りませんでしたが、新潟の五泉縮緬と言うものがあるらしいです。

近畿、東海の人は、浜縮緬とか、丹後縮緬とかがなじみ深いのですが、今回調べてみて、はじめて知りました。もっとも夏の絽縮緬の方が主要な生産品に現在はなっているようです。

最近は、裏に使う八掛の好きな色がなかなかないので、染めてみようと思い、購入しました。

この生地、実は、喪服用の白生地なので、厚みもあって、用尺も、共八掛付きなので本当にお徳でした。

chirimen1.jpg

ただ、少し古いものなので、糊が変色していましたが、洗って、茹でて、何とか白くなりました。汗

 

白生地を茹でているときに気が付いたのですが、なんだか、洗剤か、薬剤、はたまた、縮緬のより糸の糊なのか、とにかく、すごく泡だって、この生地、ちょっとおかしいのかな・・・と思ったりして、何度も水を換えて洗いました。

写真はとりあえず、泡が落ち着いたので、乾燥させているところです。

続いて、酸性染料で浸け染めします。

chirimen2.jpg

小豆色です。

この寸胴鍋、厨房用品のリサイクル屋で買ってきました!本当にこういった作業が楽になります。

黄ばんだ白い木綿のシャツも洗剤と一緒に茹でると真っ白になります。笑

で、この溶液の表面を見てください。あれだけしっかり洗ったのに、まだ、泡立ちがあります。なんなんでしょうね~

80%の酢酸を三回ほどに分けて、投入し、温度も80度前後まで45分ほどかけて、あげていきます。

絹なので、定着性はものすごくいいです。

chirimen3.jpg

はい。染め上がった生地を水洗いしています。

縮緬が染まりきる間際の薄い染料溶液に古い綸子の生地を入れてみました。

特に何に使うというわけではなく、ただ絹で捨てられないのと、(笑)黄色に繊維が変色いていたので、

軽い桜色に染めてみました。

chirimen4.jpg

乾燥しているところ。本当は伸子を使ってやったほうがいいのですが、何んせ長いのでその場所がなくて・・・

とりあえず、濡れたままは、絹によくないので干します。

chirimen5.jpg

こんな感じに染まりました。

いいですね!海老茶より、青勝ち、葡萄より赤勝ち、まさに小豆(茹でたやつ)の色です。

生地が裳服用なので、本当に重めです。

となりにあるのが、綸子です。熱い染料液につけたので、さらに柔らかくなっています。

この綸子、何を作るかな~

共八掛の分は白生地で残したので、別の色に染めようと思います。

(#^.^#)


2012-05-01 11:39  nice!(14)  コメント(8)  トラックバック(0) 

nice! 14

コメント 8

nano

「百塩茶」なんて言葉(色)ありましたね
これからの季節に向けての色もいいかも?
by nano (2012-05-01 14:35) 

もももんがが

読めない文字ばかりでびっくりです(笑)

縮緬って検索してわかったんですが「ちりめん」かー!
文字通りだった・・・w

kojiさんはあずき色似合いそうですもんね。


by もももんがが (2012-05-01 16:09) 

whitered

おはようございます。今度は染めに挑戦ですか!私のように染屋さんに出すのとは大違い、なんでもご自分でやってしまわれるのですね。そういえば、私の白生地も「だいぶ練っておきましたで。」と言われたので、精練作業があったようです。寸胴鍋が大きくて便利そうですね。このあと、幅だしとかがたいへんそうですが、続編を楽しみにしています。小豆色は落ち着いた感じで似合いそうですね。
by whitered (2012-05-02 10:02) 

Akira

なかなか良い色に染まりましたね♪
自分の好きなように染まると、次の仕立てにも気合が入りそうですねw
by Akira (2012-05-03 21:49) 

koji

nano さん。
まいどです!コメントありがとうございます。
百塩茶、知りませんでした。汗
趣深い表現ですね。
羊羹色というのは、この地方では、漆黒の式服が古くなって褪せた色なので、
そんなにいい意味ではありませんが、
もともとその色を目指して作るなら、結構な手間なんですね~(^O^)/
by koji (2012-05-05 08:56) 

koji

もももんがが さん。
まいどです!コメントありがとうございます!
字のままでしたね。笑
今回は、八掛に使おうと思っているので、そんなに表には出てきませんが、
歩くときにぱらぱらと裾からかなり見えるので、
合う色かどうかは、やっぱり気になります。ありがとうございます。
by koji (2012-05-05 09:02) 

koji

whitered さん。
まいどです!コメントありがとうございます。
はい。恥ずかしながら、前から染物に興味がありまして、
拙いのですが少しやってみました。
表地には、さすがにムラなどが気になって使えない部分もありますが、
八掛なので、まあそれなりに使えると思えいます。
そして、ご存知のように縮緬は水通しをすると変形しますね。
相当撚り糸が強いようで、幅というよりは丈の方でかなり苦労しました。それでも、やっぱり絹は触っていて楽しいです。
もう少しいろいろ試したいと思ってしまいますが、男物はそんなにいろいろできないので、次は綿素材の絞りとか・・・笑
夢は広がりますね~(^O^)/
by koji (2012-05-05 09:09) 

koji

Akira さん。
まいどです!コメントありがとうございます!(^O^)/
はい。汗
表との関係を考えると、なかなか合う八掛に出会えなくて、
どうしようかなあ~と放置していある表地もこれで、一気に、着物になれそうです。笑
色は、単色ではなく、少しだけ、オリーブグリーンが入っています。
こういう作業って、始まってしまうとあれよあれよ、と、早いですね。
それまでは、絹の心配をして、なかなか前に進めなかったりするけれど。笑
by koji (2012-05-05 09:13) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

 
金魚 春小紋尽くし ブログトップ

このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。