小紋尽くし [着物]
というわけで、八掛も染めましたので、袷を仕立てようと思います。
江戸小紋の尽模様です。上にあるのは前に付いていた八掛です。
これはこれで、悪くないんですが、15年前に仕立てたので、気に入らないところがあって(自分の技術が未熟とか仕立て方とか)、着なくなってしまった、着物なんですよね。
というわけで、ばらして洗います。
この表地、実は、自分で始めて買った正絹の反物です。それで、箪笥の片隅で、何とかしなくちゃなあ・・・といつも思っていたのですが、正月の新仕立てとか、思わず買ってしまった紬とか、そういうのを仕立てていたら、後まわしになってしまって・・・
今回は、このような感じに取り合わせます。表は写真ではわかりにくいのですが、白地に薄い緑の模様です。
いつも通り袖から仕立てます。なんか、丈が短いような・・・なんでこんなにぎりぎりなの・・・汗
裏です。今回の胴裏、すっごく安く買った絹バラでしたが・・・
だめだ~!つかまされた!全然よくない生地でした。ほとんどポリエステル。絹バラとは名ばかりでした。まあ、値段が値段だから、しょうがないけど、パッケージを開けて触るわけにもいかず、くやしい!縦絹、横ポリらしいですが、本当なの?!
表地を縫いあわせます。衽までつけました。今回は前に縫った後が少し残っているので、すいすいです~
・・・・なんか変だなあ・・・・・
ここで、裾合わせという裏と表の釣り合いの様子を見る作業があるのですが、裏が異様に長い。確かに、寸法どおりに裾ふき、縫いしろを入れたはずなのに、何で?
というわけで、表地を測ってみると・・・
ぎゃ~!!!!前後身頃で、10cm、合計20cmも縮んでいる!汗
縮緬さまだから、多少は変形するだろうと思っていましたが、横幅たっぷり、丈ミニスカになっていました。
急遽、表地をばらして、アイロンで丈出しをします。汗
しかも、昔の私は、正絹様に怖れをなして、できるだけ無駄にしないように、前揚げをとらない裁断だったので、余計に、丈が出しにくい!もう、変なところで、貧乏症なのはやめます。汗
なんとか、裾縫い代1cm(!)を確保して、後ろ身頃の揚げで、多少の調節をして、身丈を確保しました。
表の縫い直しです。明らかにサイズが違いますね。汗
裏と表を合わせます。まず、裾を縫い合わせて、背縫い、脇縫い衽を中で綴じます。
その次に衿下から褄に掛けて縫います。
裾ふき、褄の様子です。褄形はもう少し急でもいいのですが、ちょっと幅があるのと、綿がはいっているので、緩やかになっています。
衿をつけます。今回は裏衿に衿先布はつけませんでした。重たくなるのを防ぐためです。
この後、衿を自分の好みの幅におって、絎けます。
袖を身頃につけます。袖口、衿下、に星しつけをします。裾綴をします。
完成!
衽は、前回したてたときと逆の耳を衿下に出しました。全体に淡い感じの印象になったと思います。
縮緬なので、柔らかいですね~
しかも、水洗いしたので、さらに柔らかいです。
前身ごろの揚げがないので、心もとないです。笑
昔の自分は何を考えていたんでしょうね。
当然、正絹様に鋏をいれるのに怖れをなしていたんでしょうね。笑
いまでも、よく覚えています。(^o^)丿
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色もいいですが柄も素敵ですね
丁寧な仕事もnice!ですヾ(∇'〃)
by nano (2012-05-07 15:19)
最初の頃は、結構勇気がいりますもんね…
ホント、素敵ですね♪
by Akira (2012-05-07 23:21)
苦労されましたね。八掛の色と、表地の小紋がなかなか粋なハーモニーをかもしています。最近は落語家さんとか和事の男性の方が、小紋や柄物をうまく着こなしておられますね。
by whitered (2012-05-08 07:05)
nanoさん。
毎度です!コメントありがとうございます!
おそれいります~汗
昔より、こういう柔らか物も、縫えるようになって来ました。
もっと精進します。汗
by koji (2012-05-11 12:20)
Akiraさん。
まいどです。コメントありがとうございます!(^o^)丿
そうですね。絹、取り返しの付かないことに・・・って事になりかねないですからね・・・汗
お蚕様の命を貰って、作られた織物だから、余計に緊張していました。汗
by koji (2012-05-11 12:22)
whiteredさん。
まいどです!コメントありがとうございます。
はい。汗 背縫い脇縫い衽付けまでいって、全部解くのか・・・と思いましたが、単のように、縫い代を処理していないので、そんなに大変ではありませんでした。笑
袖は、袖口布とか、袖下縫いとか実は身頃より、よっぽど複雑で、こっちを作り直せ、って言われたら、いやだな~と思ったかもしれません。笑
私も、そう思っていました。小紋は、格で言えば、カジュアルなのですが、全体の雰囲気を見れば、着られるものもけっこうありますよね。あまり大きい柄だと、ミナミハルオ先生みたいになってしまいますが・・・・それも、いつか試してみたいです。フフフ
by koji (2012-05-11 12:27)