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行車愉快!台北のんびり旅 その19 [台湾]
至善園の続き。汗
脳内ドラマつづき。汗(すべて、フィクションです。)
欄干には中国建築には珍しく、朱を施していない、木の地がすがすがしくみられる。
丸い柱も、大陸的なのに、どこか懐かしい。
その眼下には、龍池が見渡せ、青銅製の龍頭からは、勢いよく吐水され、黒い池なのに、色とりどりの鯉が透明な水の中を泳いでいるのが見える。
ほんの今まで、誰かがいたようなのに、琴はそのまま弾きさして、
静寂がそこには残っていた。
まるで、源氏物語の明石の女のように、琴だけがそこに残されて、なまめかしい、雰囲気が濃厚に残っていた。
「竹林七賢。そして、七弦琴か。(中国の故事、竹林の七賢のうち、稽康、陶淵明、白楽天など、がひきこなした。琴柱がなく、弾きこなすのが難しい楽器)
これはまた。古様な。
小李、君は引けるのかな?」
小李は黙ってうなずくと、私に、欄干の近くの椅子を指して、座るように促した。
小李の琴は、どこか、異国風だ。勿論、俺は異国にいるのだから、当然なのだけれど、
なにか、中国の古曲にしては、哀愁があるように思える。
俺は、その曲がなんなのか、見当もつかなかったが、
そのうちに、静かに入ってきた女が茶の準備をし、俺は、その茶を静かに舌の上に転がした。
茶は、ヒイラギの花の香りがした。
2011-02-18 13:51
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コメント(4)
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ホントですね? 朱が無いと違う国みたい
by nano (2011-02-18 16:58)
異国情緒ってありますよね…
哀愁漂う感じがあるのかな…
by Akira (2011-02-19 23:53)
nano さん。
まいどです。コメントありがとうございます!
そうですよね!私も初めは気が付きませんでしたが、
朱がほどこしていない建築物は、ちょっとあれ?っとおもいますよね。
日本の古い建物も、かつては朱が施されていたものもあるとおもうけど、
こうやって、木の地がでていると、なんとなく懐かしい感じがしますよね。
by koji (2011-02-20 09:59)
Akira さん。
まいどです!コメントありがとうございます(^o^)丿
う~む。時間と場所によると思います。
その時の聞き手の受容状態にもよると思います。
まあ、お話は、少しだけ、伏線を張っています。笑
by koji (2011-02-20 10:01)