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西へ東へ 東京編 その14 [西へ東へ]

旧岩崎邸のつづき。

tokyo77.jpg

洋館2階のベランダ。

欄干のすかし模様がとてもきれいです。

外に出ることができます。

ここから、下界を睥睨すると、ちょっと感慨深いものがあります。笑

おなじみ。脳内ドラマ~

A美さまの後について、日本家屋に入ると、そこは迷路のように広大なお屋敷だった。

どこまでも続く板張りの廊下を何度も曲がると、

ある部屋は、裾に桜を従えた、日本平の富士の絵が床の間に描かれていたり、

ある部屋は、波の静かな入り江を表した襖のある部屋だったりと、

本当に立派なお屋敷だった。

tokyo76.jpg

(洋館の内装。浅黄地に金の立体感のある模様が施された壁紙が見事です。)

そうしてたどり着いた、A美さまのお部屋は、和室に青いペルシア模様の絹の絨毯をしいた、

豪奢ながら、親しみの持てるお部屋でした。

お手伝いさんと思しき、わかい女の方が、お紅茶と、焼き菓子をもってきてくれました。

私たちは例の高価な絹の絨毯にクッションを当てて直に座っていました。

手に触れる絹の絨毯は、滑らかで、今までに触ったことのない感触でした。

「K子さま、私のことは、エイミーって呼んでくださらない?

親しい友人は、私のことをこうやって呼ぶから。」

私は、自分が地方都市の商人の”お嬢様”でも、ちゃんとした教育を受けているから

別に、大金持ちのお嬢様だって物怖じなんてしないのだけれど、

A美さまは、私の想像をこえて、物腰も、話し方も、お嬢様と言うより、お姫様だったのでちょっとだけ、びっくりした。

私は、

「それでは、お言葉に甘えて、エイミー姉さまって、お呼びさせていただきますわね。

それにしても、エイミー姉さま、すごいお屋敷ですね!

私、多少のことでは驚きませんけど、ちょっとびっくりしてしまいました。笑」

A美さまは、ちょっとビックリなさって、

「そうやって、面と向かって、屋敷を褒められたのは始めて。笑

あとから、洋館もご覧になる?GHQが接収した後は、使われていないけど・・・

ここは、ただ広いだけで、何もないところよ。

先の戦争で焼けてしまわなかったら、いっぱい亡霊が住んでいるのよ。笑」

と、おっとり微笑んで、お紅茶のカップを、カチャリと皿に置かれました。

脳内ドラマ終了~


2010-05-15 12:38  nice!(23)  コメント(6)  トラックバック(0) 
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コメント 6

nano

和装より洋装の貴婦人が
似合いそうなベランダです(。・w・。 ) ププッ
by nano (2010-05-15 15:26) 

Akira

ホント、細かいところまで凝ってますよね~
昔の建物なのに、こんなに綺麗に…

お嬢様とお姫様の邂逅ですね~
by Akira (2010-05-16 01:06) 

koji

nano さん。
まいどです。コメントありがとうございます~
洋装・・・ですね~
実際にこの洋館は、住居用に使われていたわけではなくて、
諸外国のお客さまを招待する、社交場につかわれていたみたいです。
和装も、個人的にはロマンチックで似合うかも・・・と
思ってしまいますが・・・笑
by koji (2010-05-17 07:58) 

koji

Akira さん。
まいどです!コメントありがとうございます(^o^)丿
建物は、今の技術ではなくて、当時の技術を考えると、
途方もない手間がかかっていますよね。
はい!お嬢様と、お姫様、とうとう出会いました。
っていっても、おっとり何も起こりませんでしたね。汗
by koji (2010-05-17 08:00) 

もももんがが

あっ
恐怖?要素が一つ投下ですね!
ありそうですもんね~古びた洋館って。。。
またそれがエキゾチックというか、怪しい雰囲気も似合いますね!
by もももんがが (2010-05-18 14:52) 

koji

もももんがが さん。
まいどです!コメントありがとうございます!
そうですよね。
古い洋館は、物語がいっぱいありそうですよね~
怪しい雰囲気・・・確かに!
ちょっと薄暗いところとか、秘密の地下道とか、
本当に気になります!
by koji (2010-05-19 11:49) 

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